■オルタナフードとは■

食糧危機や環境問題に!「オルタナフード」とは?

※出典:日本の食卓向上通信-2019年新年号 

 

皆様は「オルタナフード」というワードをご存知ですか? 

食糧危機や環境問題など、社会問題の解決に貢献する食材や考え方だそうです。そこで今月の「ニュースな食ワード」は「オルタナフード」について特集してみたいと思います。

 

「オルタナフード」とは、料理に使ったり食べたりすることで社会問題や環境問題の改善に貢献できる食材で、ダチョウやシカ、イノシシ、ワニ、熊などが代表例です。

 

例えば食肉の生産には多くの飼料が必要になります。家畜の主な飼料となる穀物を生産する為には水や土地が必要で、今後の世界の人口増加に伴って食肉の需要が高まると、水不足や森林破壊が懸念されるそうです。

このように食肉生産にかかわる資源を節約できる可能性を秘めている食材がダチョウだそうです。

 

ダチョウは牛や豚に比べて飼料に対しての成長率が高く、少ない飼料で育てることができるそうです。

また草を主にした飼料で成長するため、他の畜産動物を育てるよりも穀物の消費量を大幅に削減でき、ダチョウが食肉として広がれば将来的に資源の枯渇や食糧危機の改善につながるとの見方があるようです。

ダチョウは大部分がモモ肉で無駄になる部分がほとんど無くフードロスにも貢献します。

肉は柔らかく臭みのない赤身で、脂肪は牛肉の1/7、カロリーも牛肉の半分、鉄分は牛レバーと同じ位だそうです。

 

ワニ肉も、ほんの少量の食べ物で長く生きることができるエコな白身肉だそうです。

尾の肉質は柔らかく、手足はしまった食感、ボンレスと呼ばれる諸々まざった部分は旨みが濃くておいしいそうです。

 

また、全国の農産物被害の多くが鹿によるものとの事。

しかし山で鹿を撃っても、重いこともあり、そしてお金に替えることが難しいこともあり、山からおろされることなく、そのまま放置されていることも少なくないそうですが、フランスではジビエの一つとされる高級品です。

 

害獣として駆除される個体を廃棄せず、食材として普及させることで、環境問題に貢献できます。

美味しい、体に良いという基準ではなく、地球に優しいという基準での食の観点も新しいですね。

今後スーパーに普通にダチョウ肉や鹿肉が流通する日が来るかもしれませんね。

 

出典:日本の食卓向上通信-2019年新年号